ここでは黒松の剪定の仕方を中心に説明します。 でも実際の松の木はそれぞれの個性があります。 その木にあった切り方が必要となります。
■ 春の剪定と秋の剪定 [芽摘み〕 春先(5月末から6月初旬) 伸びた新芽を折る作業です。 こうして新しい芽を増やします。 芽摘みの説明へ [剪 定] 成長が止まった時期に行います。 10月から1月頃枝抜きと芽の剪定、 古葉の揉みあげを行います。
■ 剪定の仕方 [枝抜き] 樹形を維持するために余分な位置の枝を 省きます。 絡んで行く枝も落して行きます。 大きく枝抜きしてから芽の剪定へと進みます。 [芽の剪定] 芽を剪定して余分な芽を落します。 普通は、真中の芽を採って二芽残します。 [古葉の揉み上げ] 芽の下に残った古い葉を揉み落して 余分な芽が出ないようにします。 虫がいれば一緒に取ります。 木の又などにマツケムシなどが隠れています。 ■樹形の維持 上から順に一枝づつ仕上げて行きます。 絡む枝ははずして行きます。 枯れた枝は元から切ります。 切る際にはできるだけ木に沿って滑らかに 切ります。 なるべく枝が短くなるように仕立てます。 中心からの距離が均等になるようにすると 丸くなります。 全体の樹形から外れる芽などは切り落とします。 芽の付け根には芽の出るところがあります。 ■赤松と黒松 黒松はかなり丈夫で大胆に剪定してもだいじょうぶですが、 赤松は芽数を減らしすぎると痛みます。多行松は赤松の園芸種です。 芽掻きをし、晩秋芽を均等にモミ上げ剪定します。 飛び枝を抜いてそろえます。
■その他の松 ダイオウショウ、ゴヨウマツなどありますが、ダイオウショウは 黒松が松葉をひとつ取ると針の葉が2枚ありますが、ダイオウショウは 3本、ゴヨウマツは5本です。ヒメコマツはゴヨウマツの一種です。 ダイオウショウは込んで来たら枝を最小限で抜き、伸びすぎたところを 切る程度で大丈夫です。 ゴヨウマツは一枝づつ葉を抜き込んだ所を透かしてゆきます。 均等に葉が揃うように少し濃い目に剪定します。