【観葉植物の管理】
1. 鉢植植物一般の管理法
2. 種類と特性
2.1. 産地の特性の反映
2.2. 特性に合った管理
3. 設置場所
3.1. 日照
3.2. 通風
3.3. 温度
3.4. 湿度
4. 管理法
4.1. 管理の原則
4.1.2. 施肥
4.1.3. 保温
4.1.4. 植替え
4.1.4.1. 植替えの方法
4.1.4.1.1. 根の処置
4.1.4.1.2. 用土
4.1.4.1.3. 植栽
4.1.4.1.4. 植替の時期
4.2. 病害虫と対策
5. 症状と対策
5.1. 葉の異常
5.2. 根の異常
6. 代表的な種類の管理
6.1. ゴムの木
6.2. ベンジャミン
6.3. ドラセナ
6.4. トックリラン
6.5. ポトス
6.6. モンステラ
6.7. クロトン
6.8. ヤシ
6.9. フェニックス
6.10. シュロチク
6.11. ヘデラ
6.12. カボック
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【観葉植物管理】
1. 鉢植植物一般の管理法
植物は本来自然環境の中で生育しているます。室内に植物を置くためには
植物が自然環境の中で馴らされ、適応してきた環境を出来るだけ再現するよ
うにする必要があります。また、出来るだけ外部に接触させる必要がありま
す。そのため、鉢を設置する場合は最低数ではなく余分に確保し、また設置
場所を順次交代して室外で管理する事も考慮する必要があります。また急激
な環境の変化はどんな植物にとっても影響が大きいので注意する必要があり
ます。植物は、自分で養分を作るので各個体は育った環境に順応し移動しま
せん。植物は、繁殖によって移動しています。
植物も生物であり、動物と特性は変わりません。たんぱく質で出来ていま
す。高温では凝固し、低温でも凍傷になります。水分がなくなれば、その体
の張りを保つことが出来ません。また、水の中では腐ってしまいます。ほと
んどはカビの寄生が病気の原因ですが、ヴィールスに侵されたり、細菌の影
響も受けます。
光合成により自分の力でエネルギーを生産して生きています。人間と同様
に、気温の差が大きいと風邪を引きます。ただこれは、細菌によるものでは
なく生理現象です。防衛行動であるとも言えますが、それが自分を傷つけて
しまうのです。
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2. 種類と特性
2.1. 産地の特性の反映
観葉植物の原産地はご承知の通り亜熱帯から熱帯地方が多く、高温多湿
の条件に合うものがほとんどです。ただ、最近は品種が増えて必ずしもこ
の高温多湿という条件が当てはまらなくなりました。原産地にあった管理
をするという原則は変わりませんので、原産地やその生育条件を調べるこ
とで管理方法を研究する必要はあると思います。
ただ、ほとんど観葉植物は温室で管理するとはいえ日本の環境の中で育
てられ長い間使われてきたものです。通常の管理で耐えることが出来ると
思います。
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2.2. 特性に合った管理
どんな植物でも、生命を維持するのに必要なものは、水・空気・日照そ
れに養分となる肥料分などです。光は設置場所、空気は地上には普通にあ
ります。養分は、土中に存在しています。と言う訳で日常の管理で一番重
要なのは設置場所を除けば水遣りということになります。
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3. 設置場所
3.1. 日照
設置場所は、植物の必要な場所となるので育成環境として良い場所とは
言えません。本来観葉植物は、温室で管理育成されています。通常の観葉
植物は、日照は大切ですがあまり強い陽は良くありません、葉焼け等を起
こします。半日影と言いますが、日が当らない所と言う訳ではなく直射日
光を受けない場所で良く日があたる場所を意味しています。直射の日光で
はなく十分に明るい場所と言うことです。では、どの程度の光なら枯れず
にいるかと言うと字が読める程度です。
ただ、これは生命の維持ができると言うレベルなので、設置場所のロー
テイションを考えて1ヶ月くらいで設置場所を交代して行く必要がありま
す。ちなみに、屋内に1週間入れていたものは、室外に2週間以上置くよ
うにして管理しています。観葉植物は設置場所を選べない場合が多くした
がって条件の悪い場所のものは痛み方も酷いという事になります。
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3.2. 通風
次に設置の条件として、通風の問題があります。観葉植物は、強い風に
あたると葉と葉があたり葉が傷みます。しかし、風は通る方が良いです。
新しい空気が入り、植物を乾燥させます。乾燥していることはとても大切
です。カビの発生を押さえ、新鮮な空気を取り入れることが出来ます。
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3.3. 温度
設置場所の温度は、出来るだけ一定であることが望ましいです。最低温
度は植物によっても違いがありますが5℃以下にならないことが最低の条
件です。15℃から20度前後が適温の植物が多いと思います。観葉植物
では高温多湿の条件で良くなる植物も多いと思います。高温とは25℃か
ら30℃程度です。それより高い温度では有害になります。上限は40℃
程度です。
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3.4. 湿度
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4. 管理法
4.1. 管理の原則
日常の管理で一番大切なものは、水遣りです。給水のコツは
1)あげるときはたっぷりとあげる
たっぷりとと言うのは、鉢の周りの空間がいっぱいになるくらい
まであげる。
鉢の底から水が出るくらいあげる。一度抜けたらもう一度あげる
。
と言う程度です。
2)根が乾くのをまつ
土の表面が乾燥しているのを確かめる。植物は完全に乾燥してし
まっても自分の中にある水で生きています。葉に元気が無くなる前に上
げましょう。
3)乾いたのを待ってまたたっぷりとあげる
4)植物に直接あたらないようにあげる
神経質になる必要はありませんが直接水があたらないようにあげ
ます。
5)あげるときはなるべく鉢際にそっとあげる
根が鉢際にあるのと、中央部の土を破壊しないためです。
6)出来れば冷たい水を上げない
冬などは汲み置きの水をあげるなどの工夫が必要です。
7)寒いときはあげない
寒いときは上げた水が凍ることがあります。根が凍ると致命的な
ダメージを与えます。
以上です。
普通の観葉植物の場合、根腐れを防止するために水切れが良く出来て
います。つまり乾きやすく作ってあります。このために、こまめな水遣
りが必要となります。植物の根の状態を観察して、乾燥していることを
確認して水をあげる必要があります。
また、水遣りを頻繁にしすぎると土壌を壊し養分を流してしまいます
。植物の根では細根が大切です。水が細根の周りの土を洗い流し根が露
呈するようになってしまいます。あげるときは流し込むようにそっとあ
げるようにします。
乾燥がひどい場合や、夏などには葉水を上げます。高温になるのをお
さえ、埃を洗い流し、湿度を保つことが出来ます。湿度と言うのは、根
が湿っている事ではなくて部屋の中の湿度の事です。部屋全体の湿度を
高くするのは大変ですが、植物のまわりにまく事で植物の湿度を保つこ
とが出来ます。(根元は乾いていることが必要です)冬は控えめにしま
す。撒いた水で葉が傷むのを防ぐためです。乾燥している場合は、適宜
あげます。
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4.1.2. 施肥
植物には養分が必要で、鉢の中の養分は限られていますから、補給が
必要です。水を上げることで、土の中の養分は土といっしょに流れてし
まう事もあります。ただ、肥料は余分に与えると根をいためるので、少
なめに与えることが重要です。
肥料について
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4.1.3. 保温
温度をとる事は、必要な事です。普通屋内では0度以下になる事はな
いと思いますが、0度以下ではひどいダメージを受けます。霜に当てる
のは論外ですが、葉は黒く変わり、枯れてしまう事もあります。
一日の温度差が、15度以内になるようにします。出来れば温度差が1
0から5度程度で、最低温度が5度以上あるようにします。
同様に熱を当てる事も被害を与えます。人間が火傷をするように植物
もやけどします。ストーブの近く、熱風の噴出し口の近くに無いかどう
か注意します。温度が40度以上になると植物はダメージを受けます。
夏の窓際などでは温度が40度を超えてしまうことが良く起きるので注
意が必要です。
条件 1)最低温度は5℃
2)最高温度は40℃
3) 温度差の範囲は15℃
4) 熱風・冷風に直接当てない
5)急激な温度差が予想される場合は保温等の養生をする。
6)種類によってはこの範囲に含まれないものもある。
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4.1.4. 植替え
鉢の底から根が出るとか葉色が落ちてきたものは、植え替えが必要で
す。植替えの適期は暖かい時期です。植物のサイクルは、冬の休眠、春
の目覚め、夏の活動期、秋の準備期間となりますが、芽の出始めでなく
活動が活発になる夏の初めが良い時期です。冬は活動が停止してしまう
ので次の活動期までダメージが残ってします。
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4.1.4.1. 植替えの方法
4.1.4.1.1. 根の処置
植替え前の植物は鉢いっぱいに根が廻り鉢から根がはみ出す状態
です。鉢から抜くには、鉢の縁を上から手で叩きます。回しながら
叩いて行くと抜けます。根がはみ出しているものは、切ります。根
を切りたくない場合は鉢を割ります。しかし、ほとんどの場合根を
切り戻し新しく根をふかせます。根腐れなどの場合は腐っている部
分を切り取ります。残っている細い根は大切にします。細かい土で
植えこみます。
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4.1.4.1.2. 用土
用土については鉢底には水はけを良くするために軽石などを使い
ます。
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4.1.4.1.3. 植栽
植えこむ場合、鉢は一回り大きい程度の鉢にします。一度に大き
な鉢に植えると根が伸びすぎて、植物が間延びしてしまいます。自
分で余分な葉を落してしまう準備をはじめますので、葉色などが落
ちてしまいます。厳しく植えるときは同じ大きさの鉢にします。
鉢底には目の粗い土を使います.根の回りには細かい土を使いま
す.水はけは水をあげた時に鉢底から水が抜け出るくらいがちょう
ど良い所です.
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4.1.4.1.4. 植替の時期
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4.2. 病害虫と対策
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5. 症状と対策
5.1. 葉の異常
葉先が枯れたようになるのは、ひとつには風や人や物が触れることで葉
先が傷む場合と、根が傷んでいるためになる場合があります。
5.2. 根の異常
根の先端の部分はとても傷みやすく肥料のやりすぎ、水のやりすぎ、乾
燥、空気に触れるなどなどで、傷みます。花瓶に生けた花からにおいがす
ることがあるように、長い間水に使ったままだと根も腐ってしまいます。
これは、根が死んだために起こります。強い肥料などでも同じようになり
ます。根もとの匂いを嗅いで見ると腐った匂いがします。
根元が傷んだ場合、根を洗って新しい土に植替え、傷んだ部分を切り取
ることで治る場合があります。植替えの時期は6月を中心とした暖かい時
期です。
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6. 代表的な種類の管理
6.1. ゴムの木
クワ科 丈夫で良く育ち、取り木なども簡単な代表的な観葉植物です。
少々寒くても水が少なくても耐えるます。切ると白い汁が出ます。伸びた
ときには切って(寒い時期は避けましょう梅雨頃が時期です)挿し木が出
来ます。
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6.2. ベンジャミン
クワ科 ゴムの仲間には見えませんが、切ると白い汁が出てゴムなんだ
と実感します。乾燥すると葉を落してしまいます。伸びたら適当に葉を切
ります。剪定と木造を楽しめる鉢物です。
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6.3. ドラセナ
リュウゼツラン科 ワーネッキー、斑入りなどあります。一定の面積の
目隠しなどに丁度良い鉢物です。
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6.4. トックリラン
リュウゼツラン科
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6.5. ポトス
サトイモ科 手のひらくらい柔らかい感じの葉が
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6.6. モンステラ
サトイモ科 穴のあいたサトイモの葉みたいな感じです。とても強く多
少の気温変化には耐えます。新芽の部分は水切れに敏感に反応します。
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6.7. クロトン
トウダイグサ科 とりどりの色の葉が楽しみな植物です。観葉植物はもと
もとその葉を楽しむものですが、部屋の中で緑を楽しむだけでなく赤や黄色
紫色ととりどりの色を楽しむことが出来ます。
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6.8. ヤシ
ヤシ科 ヤシと一口に言っても種類は多く、テーブルヤシ、アレカヤシ
などいろいろありますが、長い葉がゆったりとゆれるのを楽しむことが出
来ます。
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6.9. フェニックス
ヤシ科
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6.10. シュロチク
ヤシ科
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6.11. ヘデラ
ウコギ科 ウコギ科で代表的な植物( 多分誰でも知ってる )は、天
狗のウチワのような葉のヤスデです。ヘデラと言うのはツタの事です。ヘ
デラ・カナリエシスの斑入りが良く使われています。丈夫で、寒さにも強
く乾燥で葉を落しても直ぐにまた葉が出てきます。気根を出して落ち葉が
たまった所を土の代わりにして根を張って行きます。パトスヘデラはポト
スに準じれば良いと思います。
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6.12. カボック
ウコギ科 原産地:沖縄〜台湾
比較的寒さにも強いが、最低温度3〜5℃で管理する。真夏は半日陰に置
く。
乾燥等にも強いが、水切れを起こすと葉を落とす。最低温度以下では、葉
を落とし。また霜に当たると黒くなって葉が死にます。
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